2018年振り返り / Lookback on 2018

初めての転職とひたすらに岩登り(スポートルート)@週末、以外は特筆事項無し。といっても結婚やら出産(見届け/応援),子育て等のライフイベントから暫く(今輪廻?)は縁遠そうな(介護除く)当方にとっては、向こう何(十?)年かはこのように起伏の乏しいルーチンがつづいていくのか?(という何とも言えない焦燥感が転職理由でした。ゆとり恐ろし)一方で日々のショーもない徒然を愛でる心のゆとりが垣間見えてきた20代ラストスパート。しかしながら、本振り返りを認めようとして(SNSなりメールなりを参照していて) 気づいた事だが、山川の教科書をスポンジ式で詰込みした頃辺りから、脳内メモリーはキャパすれすれでやり繰りしており、10年以上に亘り記憶の消去&空いたメモリーに上書き保存を繰り返した結果(メモリー容量は年々逓減)、もはや記録に残していないと記憶を呼び起せない事象が殆どになってしまった。

1~3月:

やけにこなれてしまい「ベルさっさ」(定時帰宅)がデフォルト化&マンネリ化しつつあった仕事、及び(逆出向と言えば聞こえは良いが)派遣という形態での雇用、曲がり角に食パン加えて待機して頂いている30という齢などに焦燥感を覚え、やや能動的に転職を活発化させる。「等身大で飾らず」をテーマにしたところ、面接までは順調に漕ぎつき、何故かPost-面接後の感触もばっちり(「等身大の自分を伝えられたぜ、よっしゃ!」)なのに見事に面接でこけまくるという新卒就活時のデジャブを繰り返す。それでも、定時帰宅のホワイトな職場というセーフティーネットは心強く、のんべんだらりと転職活動に勤しむ。

4~6月:

Post-入社後の双方の「期待値-現実ギャップ」を最小化したいため、相変わらず「等身大で飾らず」を突き通したところ、感触の良いお相手が漸く見つかる。私見ではあるが、この双方の期待値に関してはなるべく正直、且つ網羅的に協議しておきたいトコロ。唯一のしこりと言えば、オファー目前の給与交渉時に足元見られた感が拭えない位ではあるが、所詮プロレタリアートの端金を超えない域の多寡で一喜一憂するよりは(給与交渉で食い意地を張りオファーをご破算にするよりは)、新しい環境にてチャレンジ出来る機会を優先したのは結果良かったのではないかと(思っておくのが吉)。

カタールにてこのご時世にはそぐわないTough Loveを注いで頂いた旧上長に仁義を切り、引継ぎを恙なく行い、お世話になった各位にお礼を述べ、残った有給をまず初北海道訪問(岩登りツアー)に使う。

7月:

引き継ぎのスペア期間と最終出社日での挨拶回りを経て、3週間弱の初の海外岩旅を敢行。因みに最終出勤日に(分かってはいたつもりだが)ひしひしと感じた事として、会社には身を粉にして献身した期間もあったつもりであったが、所詮いち社員、というかいち個人が抜ける事で会社や部署に大きな変化や支障はある訳がなく(というかそういういったトラブルが無いように調整するのが引き際のエチケットであるが)、自分にとっては最期の1日でも、濃ゆい関係を共にした(と自分としては思っている)諸先輩/同僚にとっては割と淡々と過ぎる平常の1日であったのが垣間見えたのは若干さみしいものであった。まぁそんなセンチな気分は翌日からの岩旅へのワクワクに直ぐにかき消されてしまった。当然パートナーは見つからなかったので、パートナー現地調達が可能なスポートのメジャーエリアということでフランケンユーラにソロトリップ。ヒッピー/バム感が何とも楽しいフルタイムクライマー期間であった。

8~10月:

入社後幾ばくかのE-Learning兼(お決まりの入社・配属直後のやや放置プレーに起因する)定時帰宅期間を経て、新しい環境への適応期間に試行錯誤する。入社前後のギャップはやはり大なり小なり不可避だが、予想を裏切られるのもまたサプライズがあって面白い。クライミングに関してはユーラツアーを終えてからの燃え尽き症候群、若干の業務繁忙(というか不慣れ)、雨にしょっちゅう見舞われる週末などなど、あったためか、モチベーション下降気味。

決定打となったのは、保険会社にお世話になる粗相を8月(他人様の車に当て擦り@スーパー銭湯施設駐車場)と10月初旬(脱輪@廻り目平キャンプ場ゲート前)に連発。このため、運転を2か月程自粛。岩場モチ降下に拍車をかけたが、貴重な人生勉強となった。レッカー業者、保険会社、家族、諸々関係者には頭が上がらない。ここだけの話、保険会社は「上手い汁啜れるのに充分な料率を決めて、(万が一)に恐れ戦く人間の防衛本能につけこむビジネス」なんて思っていたけど、甚だ世間知らずであった。実態は、事故で途方に暮れた阿呆にも丁寧に手を差し伸べてくれるメサイアであった。もう一つ教訓として、「事故は然るべくして起こる」ということ。注意散漫であったり、焦り、眠気であったり、数十回のヒヤリハットの積み重ねがあり、複合的なリスクファクターが重なり閾値を超えた際に、統計的にも然るべく「ババ」が顕在化し事故となる。上記2回も明らかな人的要因(駐車料金200円程の加算を目前にした焦り [我ながらしょうもない] &  登攀を終え、長い帰宅路に着く前の安堵・油断など)が事故の発現に寄与した。

11~12月:

仕事には小慣れてきて、岩場シーズンINなので岩登りモチが回復。入社後のギャップの大きな一つに職場のウェット(人間模様色濃い)具合があるのだが(転職前はドライな職場環境を想定し、且つそれを希望していた)、陰気臭いウェット具合ではないため、これは望外に心地良かった。忘年(クリスマス)会幹事にて同僚とのボンドを深め、転職時とは一転して「(有給をふんだんに行使し)発つ鳥跡をとっ散らかし」気味に上長への雑なハンドオーバーを行い(それを許容してくれる懐の深いボスであるが故だが)スペイン岩ツアーに便乗。予想外に寒いカタロニアであったが、OSもRPも登果は好調、生活もワイワイと楽しいツアーであった。

総括:

相当に捻らないと出てこなそうなので、これも特筆できる総括無し。強いて言えば、人間的により大雑把になった1年であった。特に金銭感覚に関しては、今までドケチ(と見做されるのはやっぱり嫌なので、対外的には取り繕っていたが)一辺倒であったが、もう若くはないからこそ、より豊かな経験(がもたらす現在価値向上)に金を惜しむのは、勿体無いと漸く真理が見えてきた今日この頃。