小豆島 赤嶽クライミングツアー 2023

GWに有給2日くっつけて敢行。片道移動に丸一日かかるので、纏まった日程が必要になるが、エイヤで行って良かった(とツアー後は毎回似たような帰結)。新ホームジムの好青年ボルダラーM さんとクライミング休止前に良くご一緒させて頂いた 長野のKさんを誘って企画(というほどの事はやっていない)。小豆島は観光のポテンシャルも高く(でも 1.5 日もあれば十分堪能できる感じ)、下界での生活・食事も観光チックでルートのスケールや島名物のオリーブと相まってさながら島全体が南欧(より大分緑が深いものの)の様相であった。

岩は思った以上に脆く、赤嶽公開後(22 年 11月?)の直近の大型連休という事もあってか、まだ安定しておらず削れる(or 崩れる)ルートが少なくなかった(ビレイヤーは常にメット着用推奨)。ただ、メインのジャンボリーケイブを筆頭にルートスケールはまさしく日本の規格外であり、国内にいながらロングルートを味わえる格好の岩場であった。一方で個人としてはビレイで棚に激突させてしまう大失態をしてしまい、気の緩みがひどい形で発露してしまった。。。

 

事前準備:

ネット検索にて「ちょっとずつ登る」ブログが大変参考になった。ロジなども分かり易くまとめられており大変助かりました。
ブログを参考にとりあえず宿(4月初旬に予約したが、5/1〜GW一杯は満室であった)と足(フェリー)を予約し、後は成り行きベース。小豆島自体の観光客は多く、夕食のレストランが少なかったり(or殺到している)、帰り (5/6)のフェリーが混んでいて5/4 朝に予約でギリギリ乗れたので、島内での食事(を充実させたい場合)や帰りのフェリー、高速混雑状況なども早めに念頭に入れておいて損はない。

・宿:小豆島オリーブユースホステルはクライマー早くも御用達の様で、色々とご厚意頂いた。

・フェリー:往路に使ったSkyticketが割安で、選択肢・便数も多かったが、帰路は四国フェリーグループを利用。関東圏から訪れる場合は往路に丸一日かかってしまうので、神戸発の夜便に乗るよりも、日中に新岡山か姫路港からの乗船がフェリー料金を抑えられて安眠のためにもよいと思う(替わりに船中泊ができないので宿代が嵩むのだが)。

・トポはロクスノ 98 号の赤嶽特集でも記載があるが、赤嶽トポ(税込 2,200 円)の方がルート掲載数もかなり多く、ルート写真もあるためお勧め。小豆島のクライミングジム:ミナ・ウタリでも在庫があれば購入可だが、在庫と店舗休業に関しては事前に確認が吉(4/30は日曜に拘わらず臨時休業であった)。

小豆島赤嶽トポ

・ギアに関しては 80m ロープ、ヘルメット、ビレイグラス、ヌンチャク多め(長いルートであれば 15 本ほど使う)が他の岩場より重宝する。80m ロープでなくてもトライできる課題はあるが、70m で余計な心労を募らせるより、海外遠征への口実作りとして、エイヤで買ってしまうのが吉。60m だとトライできる課題がかなり限られるので、少なくとも70mは必須でジャンボリーケイブをトライするのであれば80mは必要。80m ロープはミナウタリでも販売されているが、この価格高騰のご時世もあり価格は3万円超で在庫状況も常にあるとは限らないので、事前に購入した方が安心。

・ビレイヤーとして小石(レベルでないものもちらほらを落ちてきそう)を被弾する事もあったので、クライマーというよりビレイ中のメット利用が望ましい。

・到着後にわかった事なのだが、春先はジャンボリーケイブ上部が水の通り道になっており、看板課題のエルカミノなどはモロに影響を受け、今回の場合 4/30(日:移動日で現地にいなかったが降水量 10mm との記録)に振った雨の影響か、エルカミノ上部は3日丸々雨が降っておらず寧ろ晴天続きなのに、5/4(木)14:00頃まで最上部のスラブはびしょ濡れで突っ込む勇気がでなかった(翌5/5は問題なくトライできたが、それでも丸4日乾くのにかかった)。秋頃はここまで染み出しはひどくなく、雨後の渇きは比較的早く、ずっと濡れているという事ではないとのこと。またジャンボリーケイブ内でもBonやステイゴールドなどのルートやジャンボリーケイブ以外のエリア(例外として左学壁のバナージュなども上部が結構濡れている模様であった)は比較的渇きは早い様子。

 

4/30(日)移動(行き):

群馬某所>長野某所>岡埜IC>備前 IC>新岡山港>士庄港(小豆島)
群馬 06:30 発で特に渋滞にも巻き込まれず、岡山港には15:40 頃着。GW 中だったので、割引無し?で岡埜-備前間は10,500 円。そこから新岡山港までは下道小一時間程。

新岡山-土庄港フェリー
小豆島 土庄港

予約購入したフェリーのチケットは18:30新岡山港発であったが、車両枠にも空きがあったため、1本前の17:00発のフェリーに乗船させてもらった。GW2日目であったが、新岡山>土庄港は、若干の空き(車両枠も)があった。土庄港18:00到着後はトポ購入&岩場事情聴取のため、ミナ・ウタリに向かうもまさかの臨時休業(日曜)。土庄近くのマルヨシセンターにて夕食を各自購入。ベーカリーが豊富でおいしく値段が安い。連日の行動食が充実した。

ベーカリーが充実のマルヨシセンター
インフレどこ吹く風。。

ドミトリー式の宿はお風呂、炊事場(電子レンジや一通りの料理器具)、食堂スペースもあり、快適。滞在中は県外からの合唱団の合宿利用で宿泊する大学生など、若い人の宿泊が多かった。

小豆島オリーブユースホステル

5/1(月)登攀 Day1:

小豆島クライミング協会HPでの登攀者情報登録を済ませ(登る日は毎回提出要だが、駐車場付近は繋がらないキャリアーも多く、申請自体は後出しでもOK)、駐車場のボックスにて300円を投下する(歩いて通り過ぎてしまいそうになるが、駐車場のアプローチ入口に近い側にボックスあり)。

アプローチは駐車場から昇るというよりはトラバースするような形でアップダウンは少なく、一番手前の入口エリアまでは早めに歩いても20分弱(初見だと結構長く感じる)、そこからメインのジャンボリーケイプの基部までは更に10分程。初日は前日の雨の影響で泥っぽく、時間がかかった。ジャンボリーケイブの基部の直前に Fix ロープ地帯があり、行き(下り)が悪いので、初見時はハーネス装着が安牌。壮大な壁に圧倒されると同時に、昨日振った雨の影響で、滴りが凄く、看板ルートのエルカミノトライへの機運は一気に萎える。

小豆島 赤嶽 ジャンボリーケイブ

ケイブには5.12が数本あるだけで、そこからは13以上なので、更に3分程上がった左岸壁エリアにて荷物を下ろしてからアップを開始。アップに利用したガジュマルは登りにくいものの、岩質は安定していて、エリアの中ではアップ向き。

赤嶽 左岩壁 ガジュマル

削れるフットホールド、棚ガバに見え隠れする剥離した石、静加重以外はかけたくないキーホルドなど、岩質に敏感になりながらも、まずはオンサイトトライを堪能。トポにも記載されているように、他の日本のデシマルエリアより 1〜1.5 グレード位易しい様に感じたが、エリアとしてのグレード感は概ね統一されている様に感じた。長いルートが多いので、無条件に楽しい。

赤嶽 左岩壁 オリーブLINE
赤嶽 ジャンボリーケイブ ステイゴールド
赤嶽 左岩壁 Stone Field

滞在期間中、結局この日が一番混雑していたが、GW3日目(といっても平日だが)にも拘らず、赤嶽全体で7-8パーティー程しかおらず、望外に空いているGWの赤嶽であった。夜は再度土庄港近くのマルヨシセンターにて夕食を購入。

 

5/2(火) 登攀 Day2: 

この日もジャンボリーケイブ周辺はびしょ濡れだが、アップを終えてから、一応エルカミノに記念受験。途中までも初見では悪く感じるのだが、角の様なガバから明確な核心が始まる。ボルトから遠ざかった中で核心をこなすので、精神的にもつらい。ただ、ランナーでヌンチャクが伸びていたので、お借りしたが、核心ムーブを1トライして落ちると再起不能(戻れず)となり強制終了。長大なルートなため、ツアー中での完登はほぼ見込めない感じで打ちひしがれ菱える。もう1トライするも同じく核心で落ちて戻れず再度強制終了。

赤嶽 ジャンボリーケイブ エルカミノ

アルパインチックで超絶ランアウトする「太陽の恵み」で刺激の衣替えを行ったもののまだ出し切れていない感じなので、Kさんがトライしていた「腐れ縁」に冷やかしで触ってみたものの面白そうになる上部へ行く前に全く登れる気がしない中間部に即敗退。

赤嶽 左岩壁 太陽の恵み

最後にこれまた見るからにボルダールートの「カラス蛇」を触って何となくイメージはついたけど一連のムーブ起こせずトップアウトして消化不良のまま終了。

夕食は草野港近くの「くいしんぼ」にて、おばちゃんに「混んでるから時間かかるよ」と再三の圧をかけられながらも、粘り強く援ね退け定食を頼む。注文後に気づいたのだが、店としては既に調理して置いてあるおかず(バイキングではない)を注文してほしかったはずで、混んでいる中定食を一から作らされるのは鬱陶しかった模様で申し訳ない。定食ではなく、既存のおかずを頼む様にするとおばちゃんの圧も少ない(はず)でお勧め

小豆島(草壁) くいしんぼ (バイキングではない)

5/4(木)登攀 Day3: 

観光全カレスト(後段記載)を挟んで、懲りずにアップも兼ねエルカミノトライ。核心前でテンションをかけ休みトライして初めて核心を超えられたが、最上部(最終 B から終了点まで)がびしょ濡れでここもランアウトしているので、あきらめて転戦する。好ルートだがアップ向き(とトポに記載)では全くない「日々是好日」で今ツアー最大のパンプを迎えた。

その後に今ツアーで最大の失態を発生させてしまう。Kさんが2日目からトライしていた「ダイナマイト」のビレイを行っている際に、棚を超えた 三角錐のような乗越がでてくる4P 目付近でランジムーブで超えていたのだが、そこのビレイでキャッチしきれず、棚に尻もちをつかせてしまう。前々日のトライでは5回ほどキャッチ出来ており、ムーブも予期できていたにも関わらず激突させてしまい、完全にビレイヤ一失格の失態であった。幸い大事には至らなかったが、パートナー解消も然るべき失態であり、身から出たさびではあるが、その後のツアーにも(自身の意識として)影を落とした。

赤嶽 左岩壁 ダイナマイト

全くの言い訳になるのだが、本ツアーから初めて導入したビレイグラスをかけて、手元のロープの長さに十分な意識を払えていなかった事に加えて、上下左右があべこべになる視点の中で、フォール時に直ぐにダイナミックビレイ(軽くジャンプ)ができなかった事が寄与した。前日のトライではビレイグラス無しで且つハングドッグの状況で複数回(ビレイとして当たり前なのだが)成功体験を積めていた事も気の緩みに繋がってしまった。この日の初見トライで気が緩んだまま、ビレイグラスの扱いが不慣れな(事に余り気づかないまま)中反応できなかった。本人は口頭では宥めてくれてはいたが、パートナーとしての信頼を裏切ってしまい、猛省。。。消沈したまま、ルートとしてはジムチックな登りが楽しいバナージュも堪能できず、終了。

赤嶽 左岩壁 バナージュ

夕食は草壁のスーパーマルナカで購入し、宿食堂にて。礫岩の新エリアを開拓していた Oさんと少しお話でき、新エリア開拓のお話も伺えた。新礫岩エリアは赤獄よりも更に脆いらしいが全容はかなり大きいとのこと(公開は潮次的に行う模様)。

 

5/5(金)登攀 Day4:

登攀最終日。行きすがら、人知れず佇むプチギリシャ神殿と寒霞渓山頂の眺望を軽く観光してから岩場に向かう。

小豆島オリーブ神殿
寒霞渓山頂

眺めがよいが、脆々の蒼の境界でアップを済ませ、宿題となったバナージュを片付け(クライミング動画を初めて撮ったが、思い出作りと自分を客観視できるので中々にはまりそう)、エルカミノを最後に再度記念受験。望外に下部から繋げて核心を超えられたので、最終B(終了点の前)をクリップまで、35 分程壁の中を行ったり来たりして張り付いていたが(ビレイヤーにはいい迷惑)、これまで突っ込めなかった上部が判らず、苦し紛れの飛びつきでガバらしきものを叩いて終了。これまた復帰できず、激パンプしていたので、本ツアーでのエルカミノトライはこれでおしまい。

赤嶽 左岩壁 蒼の境界

 

 

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Mさんがきちっと超ボルダリーな「カラス蛇」も回収し終えたので、これまで登ってなかった右岸壁にみんなで移動し、下部の「瀬戸内宝探し」から繋がる「船中八策」をそれぞれトライし終了。ビレイヤーとしては上部は最後終了点にたどり着くクライマーしかほぼ見えないので、ビレイヤーもほぼOSが楽しめるがビレイ時はコールが必要なルート。実質のルート内容はごく短いが、トポ記載にあるように正に立体的ムーブが非常に楽しい。

赤嶽 左岩壁 カラス蛇
赤嶽 右岩壁 船中八策

本ツアーではオンサイトトライを楽しめたが、やはりエルカミノに後ろ髪引かれつつ(思ったより惜しいトライができたからこそ)登攀は終了。

最後の晩餐という事で 5 か所ほど目ぼしいレストランを廻るが、どこも開いて(or空いて)おらず(頼みの「くいしんぼ 」も激混み)結局いつも通りスーパーで買って最後の晩餐。

 

5/3(水)レスト:

丸一日観光を満喫。170 km2の小豆島の主要観光地において、単独で離れている「二十四(にじゅうし)の瞳映画村」に向かって出発。岬の分教場と映画村のセットで1,000円の入場券を買い、まず手前の分教場を訪問。1971年までは現役の小学校として使われていたとのこと。

小豆島 岬の分教場

コブダイが餌を求めて水面付近を回遊する映画村(一番厚かましく上部を回遊していたコブダイが一番肥えていたのは人間社会にも通ずるものがあった)では、日本映画の黎明期のさわりを少しお勉強したが、既に記憶の彼方に飛びつつある。作者の壺井栄は小豆島出身の女性の方。(四国&先生の話)という事で「坊ちゃん」と完全に混同していたが黒沢明と同時期に脚光を浴びた木下恵介という監督が高畑秀子を主演として取った映画は、興行収入的にも品評家うけも良かったらしい。

二十四の瞳映画村
二十四の瞳映画村

同じく小豆島を舞台にした「八日目の蝉」のプロットも読んだが、かなり面白そうなので、いつかのアマプラティックリストに。ぶっちゃけ入館料1000円は多少高いと思ったが、振返ってみれば十分に楽しめた内容であった。

 

今回のツアーで知ったのだが、オリーブ以外にも醤油、佃煮、そうめん、塩(過去)、大阪場の石切り場(同じく過去)、というのが主に品の特産品とのことで島の(南) 東部は醤油蔵が集積している。そのうち、マルキン醤油のもろみ製造工程をさらっと見た後、ヤマロク醤油にて醤油蔵を案内付で見学させてもらった(10人ほどのお客が集まるとまとめて説明付きの見学を実施してくれる)。木製の醤油桶を現役で使っており、地震等が少ない親戸内海の特性も活かし、桶は100 年超も使うものもあるとのこと。通気等も普通に行っており、発酵を促す乳酸菌も自然発生的に蔵全体に広がるとのこと。見学後は食後の販売もあり、マーケティングも上手いヤマロク醤油であった。アングロ/ゲルマン系の従業員(恐らく住込みで従事)もいたのには驚いた。

マルキン醤油 もろみ工場
ヤマロク醤油 醤油蔵
ヤマロク醤油 醤油蔵

お昼は草壁港近くの「さぬき庵」で讃岐うどんチックではない(けど美味しい)うどんを頂く。リーズナブルで夕食にも重宝しそうな場所であったのだが、他の多くのレストランと同様、昼が中心で夜はやっていないとのこと。

さぬき庵

昼食後はオリーブ公園に移り、風車と公園を散策し、ここでもパネルを拝読。1908年頃に三重と鹿児島と小豆島で試験栽培を行ったのだが、成功したのは小豆島のみでそれからオリーブ栽培の歴史が始まったとのこと。ミロのヴィーナスで有名なミロス島(及び何故か大阪の茨木)とも姉妹都市とのこと。

オリーブ公園

世界史で「何の役に立つんや」知識として頭の片隅に残っていた陶片追放:オストラキスモス(Ostracism として英語にも派生)のモニュメントもあり、謎に興奮する。

オストラキスモス(陶片追放)@オリーブ公園

土庄付近に小豆島とかいて「あずきしま」がある。ユーモア豊かな人が命名した模様。

小豆島と書いて「あずきしま」

土庄港方面に移り、恋人の聖地エンジェルロードにおっさん(還暦、ミドサー、アラサー)3人で参拝。潮の干満でエンジェルロードを渡れるタイミングはネット検索ですぐに出てくる。

エンジェルロード

エンジェルロードからすぐ近くの土渕海峡は、小豆島本島と一見地続きに見えるが離れている豊島(てしま)と小豆島本島を繋ぐ世界一狭い海峡(最も狭い所で 9m) で、記念撮影。脇に演歌歌手の手形が並んでおり、石川さゆりの手形もある。

土渕海峡
石川さゆり手形@土渕海峡

そのまま迷路のまち(海賊の進行を阻むための複雑な街づくりとしたとのこと)を散策。初日に車で外観を見て気になっていた妖怪美術館は、驚愕の2,900円(23年5月時点)の入館料を冠する(全部で4館あり共通で入れるものの。。)ため、流石にパス。

妖怪美術館(4つある内の一つ)@小豆島

土庄港から小豆島を時計回りに引き続き走ると、牛久大仏、高崎の白衣観音を彷彿とさせるランダムでデカい観音様にも拝観。

小豆島大観音

小豆島には以前から登られていた吉田の岩場があるため、Kさんの偵察希望もあり、(時間が限られる)最終日のお触りも見越してレスト日に偵察も実行。吉田オートビレッジ(キャンプ場)受付にて吉田の岩場の手記トポ(白黒コピー)を250円で購入し、さっくり偵察する。小ぶりな花崗岩が点在する岩場で景色も良いのだが、GWにも拘らず人っ子一人いない岩場、軒並み錆びたボルト、思いのほかスケールの小さい岩場に3人ともテンションが上がらず。。Kさん情報で見てみたかった平山さん初登の「瀬戸内プレゼント」も結局発見できず、最終日はおとなしく登らず帰る事を確認した。

吉田の岩場紹介@オートビレッジYOSHIDA
吉田の岩場入口
吉田の岩場(オートビレッジを見下ろす)

5/6(土)移動(帰り):

前日朝に駆け込みで帰りのフェリーを予約。(事前支払いが必要であったSkyticketとは異なり、四国フェリーグループは予約のみで当日乗り場で支払いでOK。クレカも可)。11:40に小豆島北東の福田港発で朝に若干の時間があったので、千枚田を横目(通っただけ)に大阪城築城のために採石されたものの、結局使われなかった「残念石」(道の駅大阪城残石記念公園)を見学。

千枚田
大阪城残石記念公園
大阪城残石記念公園

採石行程等が分かり易く説明してあり、当時は陸路を使うより、海上の浮力を利用して運ぶのが合理的であり、小豆島以外の瀬戸内海各所からも採石が行われていた、とのこと。帰りのフェリー帰路でも道中の島(西島)でも機械を使って採石が行われて(いたものの、過去に採石が行われたかは不明)いた。

大阪城残石記念公園
福田港

姫路港着後に遅めの昼食として何故か岡山で徳島ラーメンを頂き、帰路に就く。滋賀の草津辺りで若干の渋滞(Mさんは名神高速の事情に詳しく、いつも混むとのこと)に巻き込まれつつも、運転しない身としては、気楽に帰路に就く。といっても長野に立ち寄った後の群馬到着が23時を回り、最終的にMさん宅に到着したのは24時を周ってしまったとのことで感謝しかない。。

徳島ラーメン@麵王姫路店

トライルート:

RP on デシマル Route Name 結果 体感 日数 トライ数
5/1 10d ガジュマル MOS 10d 1 1 ☆☆☆
5/1 11c/d オリーブLINE MOS 11c 1 1 ☆☆
5/1 12a ステイゴールド OS 11d 1 1
5/1 12a Stone Field MOS 11c/d 1 1
5/1 12a デクラス OS 11c 1 1 ☆☆☆☆
13b エルカミノ ? 3 4 ☆☆☆☆
5/2 12a 太陽の恵み MOS 11c/d 1 1 ☆☆
12c 腐れ縁 敗退 不明 1 1
12a カラス蛇 1級 1 1 ☆☆☆☆
5/4 11c 日々是好日 MOS 11d 1 1 ☆☆☆☆☆
5/5 12b/c バナージュ RP 12a 2 3 ☆☆☆☆
5/5 11b 蒼の境界 FL 11b 1 1
5/5 10d 瀬戸内宝探し FL 10d 1 1 ☆☆
5/5 11c 船中八策 FL 11b 1 1 ☆☆☆☆

ルート所感:

Route Name Notes
ガジュマル ☆☆☆ 見た目と持ち感の違うホールドが多く、ホールドを効かせる様に登らないと辛い。
オリーブLINE ☆☆ パワフルな出だしと中間部のルーファイと上部の組み立て。
ステイゴールド 傾斜が出る所までは快適。被ってきてからホールドを手探りで使い方を思案しながらヨレと闘う。核心付近のホールドはそこら中カタカタするので別の緊張感もある
Stone Field ルーフ越えとトラバースと最後が考え所で面白いのだが、脆い所多く余りお勧めできない
デクラス ☆☆☆☆ スカイラインを抜ける様な気持ちの良い見た目。ムーブありルーファイあり(赤嶽にしては)岩が安定してる、で充実の一本。グレードはかなり易しめ?
エルカミノ ☆☆☆☆ ボロボロ削れる下部を超え, 概ねポジティブなホールドを大きく繋ぐ長大などっかぶりルート。中間部以降は概ね安定しているが、春は終了点付近が水の通り道となっていて、晴天が続かないと渇かないとの事。(雨後の晴天が4日続いても終了点付近が濡れていた)
太陽の恵み ☆☆ 一段テラスに上がった不人気そうなルート。最初から最後までランアウト(80mロープ利用推奨なのにボルト8本位)でアルパインちっく。核心以外は脚が豊富なので、苔っぽかったり、脆いホールドを避けて冒険的に進める。ムーブ自体は易しめだが、諸々の安全マージンを見たグレードだと思われる
腐れ縁 下部の外傾マントルで一苦労したと思ったら中間部外傾カチからが怖難しく退散。トポ記載通り中間部のボルト位置が悪い様な気がする。
カラス蛇 ☆☆☆☆ スパッと切れたフェイスをカンテを抱えながら登る見た目通りの課題。1箇所相当バランス悪い場所あり。
日々是好日 ☆☆☆☆☆ 点在するホールドを使い、豊富なムーブが出てくる。ホールドも概ね安定している印象で脚と傾斜のバランスが悪い中でルーファイする楽しさもあり。だがアップには向かない
バナージュ ☆☆☆☆ バルジのトラバースからインカットホールドを繋ぎ、最後にはムーブあり。脆い部分もあるが、脚豊富なのでヤバそうなのは避けれるはず。最後の乗っ越しは左に逃げない(?)
蒼の境界 眺めは最高。上部慎重に。回収は結び替え
瀬戸内宝探し ☆☆ ご多分に漏れず脆い箇所あるので慎重に登る。難しい箇所はリーチが左右する。
船中八策 ☆☆☆☆ 実質のパートは短いが立体的で面白い。岩も安定している。下のビレイヤーは取り付きから左上に上がらないとクライマーが見えない。

 

費用:

小豆島赤嶽ツアーコスト(From群馬)

含む: 移動関連費(ガソリン、高速、レンタカー、駐車場費@岩場、電車賃、バス代、航空券など)、宿代、入山料、外食代、温泉/銭湯代

含まず: 車検代、保険代、駐車場費@下界、行動食費、外食以外の食費(コンビニ飯)、お土産代

※居住@群馬県